(1)樹木の分類方法(2012年5月アップ)

 樹木の分類方法を理解し、できるだけ多くの樹木の種類を知っている方が樹木ウォッチングがより楽しくなります。一回樹木ウォッチングに行くたびに、2〜3種類の樹木知識を増やす位のペースで、知っている樹木の数を増やして下さい。

(1-1)植物学的な分類
*植物学的には樹木は「科」→「属」→「種」で分類されます。科・属・種の一例を下表に示します。

*地球上には約8000種の樹木があり、日本には約2200種の樹木があると言われています。地球上にある樹種の約30%が日本にあり、「木の国日本」と呼ぶにふさわしい多彩な樹木を日本で見ることができます。

(1-2)樹木の分かり易い特徴による分類
 常緑樹と落葉樹、針葉樹と広葉樹のように、樹木の分かり易い特徴に注目して、大まかに分類することが実際はよくおこなわれます。

常緑樹
 *1年中緑の葉を付けている樹木。ただし同じ葉が何年も枝に付いているのではなく、新しい葉が芽を出し育った後に、古い葉は枯れ落ちて置き換わる。

落葉樹
 *春に新しい葉が芽を出し、秋に紅葉し、冬には落葉する樹木。

針葉樹
 *葉:固く細い針状、あるいはうろこ状の葉のものが多い(イチョウ(銀杏)のような例外もある)
 *樹形:円錐形あるいは傘形で、木のてっぺんがとがった形状のものが多い
 *樹高:高さ10m以上の高木となるものが多い

広葉樹
 *葉:平らで広い葉を持つものが多い
 *樹形:木のてっぺんが丸みを帯びた形状のものが多い
 *樹高:高さ10m以上の高木から、1m以下の小低木まで、幅が広い  

常緑樹〜落葉樹、針葉樹〜広葉樹の二つの対立軸を設けて樹木を区分すると、下記のように4通りのタイプに分類できます。

(A)常緑針葉樹・・・この種は少ない
(B)落葉針葉樹・・・この種は非常に少ない
(C)常緑広葉樹・・・この種は多い
(D)落葉広葉樹・・・この種は非常に多い

[ 本項の参考文献 : *「葉っぱ・花・樹皮でわかる樹木図鑑」(池田書店)、 *「木の国ニッポン」鈴木啓三著(グラフ社) ]