感動樹木HP__樹木の見所 (14A10)

名称 イチョウ(銀杏)、 別名:ギンキョウ 、漢字では「公孫樹」とも表記する。 
名前の由来:葉の形をアヒルの脚に見立てた中国語:鴨脚(イアチャオ)が転訛したとの説がある。
分類  イチョウ科イチョウ属、  落葉高木  
見所 *晩秋、葉が鮮やかな黄色(黄葉)に染まり、遠くからでも一目でイチョウの存在がわかり、秋の深まりを実感させられる樹木である。
*イチョウ並木など群生しているイチョウが一面に黄葉している姿は、春の桜に勝るとも劣らない感動的な景観を呈する。
*中国原産であるが古く(平安時代)に渡来し、成長が早く生命力も非常に強いことから、各地にシンボル的なイチョウの巨木がある。全国巨樹巨木リストで数の上でイチョウは第4位にランクされる。
*中生代(2億5000万年前〜6500万年前)に栄えた樹種の唯一の生き残りで、生ける樹木の化石であり、現在の広葉樹や針葉樹にない独特の特徴を持つ。
*雌雄異株であり、雌木にはギンナンと呼ばれる実がなり、見るだけでなく食べることでも実利のある樹木である。
*老木・大木には「乳」と呼ばれる気根が垂れ下がる場合があり、豊富な母乳を願う民間信仰の対象にもなっている。
代表的姿形 樹形:
 直幹で枝が斜め上方に伸び、テッペンが丸みを帯びるので自然樹形は卵形となる。街路樹など剪定により円錐形の樹形となる場合もある。樹高30〜45m、胸高直径2〜5mの大木になる。


「乳」を形成したイチョウ



樹皮:
 樹皮は灰色〜灰褐色。コルク層が発達し不規則に粗く縦に裂ける。
葉:
 葉は独特の扇形をしている。葉脈は普通の広葉樹のように網目ではなく、扇形に広がる平行脈である。



黄葉:
 寒くなると葉の中にある葉緑素(クロロフィル)が分解され、鮮やかな黄色に色ずく。

花:
 雌雄異株で花期は4〜5月。雌花・雄花とも葉が展開すると同時に開花するが、雄花は淡黄色、雌花は緑色で花は小さく目立たないため、なかなか気付きにくい



実:
 10月ころ、実が黄色に熟す。
分布 *中国原産であるが、耐寒耐暑性があるため日本国内では北海道から九州、沖縄まで広く植栽されている。
*東京・神宮外苑や横浜・日本大通の銀杏並木は見事である。
利用 *黄葉が美しいので公園樹、街路樹として使用されることが多い。
*材は淡黄色で、柔らかく緻密(ちみつ)で光沢美があり、変形や収縮が少ないので建築、器具、彫刻などに利用される
*樹皮が厚くコルク質で気胞分があり耐火力に優れているため、古くから防火を兼ねた都市の街路樹や社寺の防火樹として植栽されている。
その他 *イチョウは生長の早い樹木であるが、実がなるまでの年月が非常に長く、孫の代にならないと実がならないという意味から、漢字で「公孫樹」と表記される。
*東京都、神奈川県、大阪府はイチョウを県の木に定めている。熊本市、宇都宮市など59の市区町村がイチョウを各自治体の木に定めている。
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