感動樹木HP__樹木の見所 (14C20)

名称 メタセコイア    別名:アケボノスギ(曙杉)、イチイヒノキ(一位檜)
名前の由来:
 セコイアと言う常緑種の樹によく似た落葉種の樹木の化石が発見され、1941年にメタセコイア(変わったセコイアの意味)と名付けられ、同時に和名をイチイヒノキと命名された。この種は地球上から絶滅したものと思われていたが、1945年に中国南西部で生木が発見され、日本でも各地に移植され「生ける化石樹木」と呼ばれている。
 別の和名:アケボノスギ(曙杉)は英語名(ドーン・レッドウッド)を訳したもの。
分類  スギ科メタセコイア属、  落葉針葉高木  
見所 *樹高30m余の大高木になり、円錐形の端整な樹形が美しいので、公園や広場のシンボルツリーになっているものも多い。さらに落葉性であるため、新緑・紅葉・冬枯れと四季を通じて楽しむことができる。
*幹が真っ直ぐで樹形が揃うので、並木や公園などの集合植栽に適している。群生しているメタセコイアの新緑や紅葉は圧巻である。
*メタセコイアは1945年に中国奥地で発見され、日本では1949年に小石川植物園と皇居に植えられたのが最初で、その後各地に多数植栽された。従って日本で見られるメタセコイアは樹齢65年以下(2014年現在)ということになる。
*日本の気候はメタセコイアにはよく合い、日本各地に植えられたメタセコイアの生育は早い。実生の苗は最盛期には1年で1m近く生育し、最終的には樹高30〜40mになる。
代表的姿形 樹形:
 幹が真っ直ぐで枝が斜め上方向に伸び、きれいな円錐形の樹形となる。大きなものは高さ30〜40m、胸高直径1〜1.5mになる。


冬枯れのメタセコイア。レースの様な細かい枝が美しい。



樹皮:
 若木の樹皮は淡褐色。成長とともに淡い赤褐色になり、縦に粗く裂け短冊状にはげ落ちる。
葉:
 枝に小枝が対生し、その小枝に小葉が2列に対生して、鳥の羽根の様な形となる。小葉は扁平な線形で長さ2〜3cm、幅1mm位。



紅葉:
 秋には赤茶色に紅葉する。紅葉のピークは他の樹種より遅く、12月ころ。

花:
 雌雄同株で花期は2〜3月。雄花は黄褐色の楕円形で長さ5mmほど、枝先に集まって長い総状、あるいは円錐花序を作って垂れ下がる。雌花は緑色で短枝の先に単生する。



実:
 球果はやや長い球形で直径約1.5cmで、長さ2cm位の果柄の先に付く。当初は緑色であるが10〜11月に黒褐色に熟し、果鱗が開いて種子を出す。

分布 *メタセコイアはかってカナダ北部やシベリアに多く分布していた。日本各地でも化石が発見されている。
利用 *姿が美しく四季を通じて観賞でき、成長も早いため、公園樹・庭園樹・街路樹・記念樹として植栽される。
その他 *メタセコイア発見者である三木博士の出身地:香川県三木町は博士の功績を讃えメタセコイアを同町のシンボルとしている。
*愛媛県伊予市はメタセコイアを市の木に指定している。
*滋賀県高島市マキノ町のメタセコイア並木が日本紅葉の名所100選に選定されている。
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