気になる樹 KK120~KK101

[掲載番号],(掲載年月) / 写 真 説 明
  [KK120],(2019-6) 表 題: 藤の花、今年も見事に咲きました

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 フジ(藤)と共生するイチイガシ(一位樫)の巨木を、「藤と共生して地域のシンボルとなった 浜田・伊木八幡宮のイチイ樫」と題して、この感動樹木HPで4月に紹介いたしましたが、そのイチイ樫の藤が左写真のように今年も見事に花を咲かせました。
 この地域では昔から、この藤の花が咲くと一斉に田植えが始まり、やがて水田はさわやかな緑に覆われます。
「藤の咲く一斉始まる農事かな」

樹 種: イチイガシ(一位樫)、フジ(藤)
樹木の所在場所: 島根県浜田市金城町七条0415  
写真撮影年月:2019年5月
紹介者:島根県浜田市金城町 岡本さん
  [KK119],(2019-6) 表 題: 地表を長々と這うエノキの根

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 延々5m余りも地表を這っているエノキの根を見つけました。左写真、右上から左下に件の根が石垣を越えて伸びています。小写真は反対側から写した写真です
 木の周辺の土が流失して根が露出している例を時々見かけますが、そのような場合は、せいぜい木の周辺1〜2mの範囲です。このように1本の根が延々5m余りも地表を這っているのは初めて見ました。通常、木の根は地下に隠れて見えませんが、普通の根はこれくらいの長さ、地下で伸びているのかと、改めて驚かされました。

樹 種: エノキ(榎)
樹木の所在場所:
 横浜市都築区牛久保西一丁目 くさぶえのみち  
写真撮影年月:2019年5月

紹介者:神奈川県横浜市都筑区 中村
  [KK118],(2019-5) 表 題: 記念樹はかけがえのない宝物

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 醍醐桜を見て帰り道、民家の庭先にハクモクレンの大木が見事な真っ白な花を咲かせており、思わず車を止めカメラに収めました。めったに見ない見事なハクモクレンに感心し、この家の奥さんと思われる人に「樹齢はどれくらいですか?」と聞いたら、即座に「樹齢48年です」との回答がありびっくり!
 普通、樹齢を尋ねても「サー」とか、せいぜい「50年位でしょうか?」と言うのがほとんどですが、樹齢を1桁まで即座に答えられたのは初めてです。聴けばこのハクモクレンは、嫁入りした時に記念樹として植えたもので、毎年素晴らしい花を咲かせてくれるそうです。
 記念樹はかけがえのない宝物、と改めて感じました。

樹 種: ハクモクレン(白木蓮)
樹木の所在場所: 岡山県真庭市別所  
写真撮影年月:2019年4月
紹介者:神奈川県横浜市都筑区 中村
 
 [KK117],(2019-5) 表 題: 宇宙桜がありました!!

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 岡山県真庭市にある醍醐桜を見に行きました。高台に立ち満開の花を咲かせる樹齢700余年の一本桜、噂にたがわず見事でした。しかし驚かせれたのは醍醐桜二世があり、宇宙桜まであったことです。
 宇宙桜は醍醐桜の種を宇宙ステーションに運び、帰還した種を発芽させ育てているものだそうです。近い将来、だれでも宇宙旅行ができる宇宙時代が来ると予想されていますが、桜の世界ではすでに宇宙時代が始まっています。左写真、真ん中に写っているのが宇宙桜、左上背後に写っているのが醍醐桜二世です。宇宙桜は醍醐桜より開花が早いようで、訪ねた時にはもう花が散っていました。
樹 種: アズマヒガンザクラ(東彼岸桜)
樹木の所在場所: 岡山県真庭市別所地区吉念寺  
写真撮影年月:2019年4月
紹介者:神奈川県横浜市都筑区 中村
 [KK116],(2019-4) 表 題: 幻の椿「玉之浦」に出会いました。

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 五島列島の山中で発見され、白覆輪が美しいツバキ「玉之浦」は、雑誌などで見たことはあるのですが、気品ある花が素晴らしく、本物を見てみたいと思っていました。この度、江津市の椿の里を訪ねた時に「玉之浦」と思われるツバキに出会いました。想像していたものより小輪でしたが、期待以上に上品で清楚な感じは最高でした。五島の山中でこの椿を最初に発見した人はさぞ感動したことでしょう。

樹 種: ツバキ(椿)類、 品種名:タマノウラ[玉之浦]
樹木の所在場所: 島根県江津市島の星町 島の星山椿の里  
写真撮影年月:2019年 3月下旬
紹介者:横浜市都筑区中川中央 MNさん


HP管理者追記:
 写真を見る限り「玉之浦」と思われます。この椿は突然変異種ですが、そのあまりの美しさから、多くの人が挿し木苗をとるために原木の枝が乱獲され、五島の原木は枯死してしまいました。そのこともあり、「五島の幻の椿」と呼ばれています。
 [KK115],(2019-4) 表 題: ヒイラギと間違えていたヒイラギモクセイ
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 我が家の庭に常緑樹で葉に棘がある木があり、長い間それはヒイラギ(柊)だと思っていました。しかし最近、ヒイラギのことを調べる機会があり、くだんの棘あり葉の樹木は、どうやらヒイラギではなくヒイラギモクセイ(柊木犀)であることに気付きました。左写真で右側がヒイラギの葉、左がヒイラギモクセイの葉です。並べて見るとその差は歴然としています。
 葉に棘がありヒイラギに似ていることから、ヒイラギ**と呼ばれる樹木が色々ありますが、これらをきっちり見分けられるように、識別目を養いたいと思います。何事につけ、生半可な知識で判断し、思い込むことは良くないと悟らせてくれたヒイラギです。

樹 種: ヒイラギ(柊)、 ヒイラギモクセイ(柊木犀)
樹木の所在場所:  島根県邑智郡川本町田窪
写真撮影年月:2019年 2月
紹介者:島根県邑智郡川本町 樹太郎さん
  [KK114],(2019-3) 表 題: 金色の椿がありました!!

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 横浜・子供の国の椿の森を訪ねました。驚いたことに写真の様な金色の椿がありました。これは中国原産の「金花茶」と呼ばれる椿で、日本では露地での栽培は難しく、椿の森横の小温室にありました。樹高3mぐらいの木に沢山の花が咲いて見事でした。
 椿の花色は、赤、ピンク、白が標準的な色ですから、黄色は非常に珍しいのではないでしょうか。椿愛好家にとっては必見です。


樹 種: キンカチャ(金花茶)
樹木の所在場所: 横浜市青葉区奈良町700 子供の国  
写真撮影年月:2019年2月下旬
紹介者:神奈川県横浜市都筑区 中村
 [KK113],(2019-3)  表 題: ネコヤナギの押しくらマンジュウ

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 近くの緑道を散策していたら、枝が白く輝いている木があり、近付いて良く見たらネコヤナギでした。暖かそうな毛にくるまったネコヤナギが沢山一列に並んで押しくらマンジュウをしているように見えました。
 子供だったころ、冬の寒い時期に陽だまりで押しくらマンジュウをして体を温めたことを思い出しました。ネコヤナギを見ると春がもうそこまで来ていると感じます。

樹 種: ネコヤナギ(猫柳)
樹木の所在場所: 横浜市都筑区南山田一丁目 徳生公園  
写真撮影年月:2019年 2月下旬
紹介者:横浜市都筑区中川中央 MNさん
 [KK112],(2019-2) 表 題: 真冬にツツジの花が!!。

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 公園に行く途中の陸橋から下を見ると、通路わきの植え込みがピンク色になっていました。近付いてよく見るとなんとツツジの花が咲いていました。真冬(1月)にツツジの花!!。ツツジの狂い咲きは時々見かけますが、こんなに沢山咲いているのは初めて見ました。これは春(正月)から縁起が良いわ、と嬉しくなりましたが、ツツジは狂い咲きしやすいのでしょうか?

樹 種: サツキツツジ(五月躑躅)
樹木の所在場所: 横浜市都筑区荏田東四丁目9
写真撮影年月:2019年 1月
紹介者:横浜市都筑区中川中央 MNさん


HP管理者追記:

 サツキツツジは街路樹として路傍に沢山植えられており、低木ですので夏に剪定され、剪定後に芽が出てその延長で秋に花が咲くことが多いようです。それにしても真冬にツツジの花が見れたのはラッキーでしたね。
  [KK111],(2019-2) 表 題: 木の中に木が!!

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 生田緑地を散策していたら大きな切株があったので、何の木だろうと近付いて見るとユリノキの切株でした。幹の直径が70cm余りあるかなりの大木ですが、驚いたのは切株の中に直径9cmくらいの丸い節があることです。普通、木を縦に引き割ると丸い節が現れますが、横に切って丸い節が現れることはありません。
 これは木の中に木があったことを表しており、ユリノキが大木に育つ過程で、近くの小さい木を飲み込んだ跡でしょう。珍しい切り株の写真が撮れました。なお切株上に映っている黒いものは大きさの基準として置いた万歩計です。

樹 種: ユリノキ(百合の木)
樹木の所在場所: 川崎市多摩区枡形 生田緑地  
写真撮影年月:2018年3月
紹介者:神奈川県横浜市都筑区 中村
  [KK110],(2019-1) 表 題: 連理玉椿を見てきました。

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 松江市にある八重垣神社は八岐大蛇(やまたのおろち)退治と「すさのうの尊・いなだ姫」の結婚伝説で有名な神社ですが、そこには縁結びと夫婦円満の象徴として、「夫婦椿」と呼ばれる連理の椿が3本あります。
 最も大きいものは「連理玉椿」と名付けたもの(左写真)で、幹周りが1.8mもあり、椿としては驚くほどの大木です。一見したところ一本の椿に見えますが、根元をよく見ると2本の椿が合着した跡が残っており、確かに連理です。
 この連理玉椿は姿形が美しいことから美容の御神徳があるそうで、資生堂の玉椿会もこれにちなんだものと聞きます。

樹 種: ヤブツバキ(藪椿)
樹木の所在場所: 島根県松江市佐草町227 八重垣神社
写真撮影年月:2018年 12月
紹介者:横浜市都筑区中川中央 MNさん

  [KK109],(2019-1) 表 題: すばらしい緑道の落ち葉

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 初冬、最後の紅葉を見ようと緑道に出かけたら、木々に残る紅葉もさることながら、緑道に敷き詰めた落ち葉のカーペットがとてもきれいで、いつも見ている緑道とは一変し感動的な景観でした。この時期になると木々の葉がほとんど落ちているため、林床に光が差し込み、色とりどりの落ち葉が明るく輝きとてもきれいです。
 春の新葉、初夏の若葉、夏の木蔭、秋の紅葉、そして初冬の落ち葉、樹木の葉は四季折々私たちを楽しませてくれます。

樹 種: コナラ(小楢)、イヌシデ(犬四手)、ヤマモミジ(山紅葉)など
樹木の所在場所:
 横浜市都築区荏田東四丁目5 やさきのみち  
写真撮影年月:2018年12月

紹介者:神奈川県横浜市都筑区 中村
  [KK108],(2018-12) 表 題: 竹藪に百両

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 竹藪を清掃していたら林床に赤い実を付けた小さい木がありました。よく見たらカラタチバナ(唐橘)です。カラタチバナは別名:百両と言われますから、竹藪で百両拾った気分がして、少しハッピーな気分になりました。
 ちなみに、万両、千両は良く知られていますが、ヤブコウジ(藪柑子)は別名:十両、アリトオシ(蟻通し)は別名:一両と言われ、一万両から一両までそろっています。樹木に関心をよせるとリッチな気分になれます。

樹 種: カラタチバナ(唐橘)
樹木の所在場所:  島根県邑智郡川本町田窪
写真撮影年月:2018年 11月
紹介者:島根県邑智郡川本町 樹太郎さん
  [KK107],(2018-12) 表 題: 商店街の一角に「森」

コメント:
 名古屋の大須商店街を歩いていたら突然小さな森が出現し驚かされました。直径30m高さ3m位の小山があり、これは那古野山古墳と呼ばれる古墳の様ですが、その上に3本のスダジイ大木が立ち森のように茂っていました。
 「木」を3つ重ねて「森」になりますが、3本のスダジイ大木でできた小さい森を見ていると、「森」の字の成り立ちに納得させられます。

樹 種:スダジイ(すだ椎)
樹木の所在場所: 名古屋市中区大須
写真撮影年月:2018年10月
紹介者:愛知県名古屋市瑞穂区弥富町 裕司さん
 [KK106],(2018-11) 表 題: 藍色に輝くナンジャモンジャの実

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 定点観察をしている近くの緑道のナンジャモンジャ(ヒトツバタゴ)の実が熟してきれいな藍色になっていました。6月ごろ白く雪が降ったように咲くナンジャモンジャの花は感動的ですが、藍色の実もまた素晴らしく感動的です。

樹 種: ヒトツバタゴ(一つ葉たご)
樹木の所在場所: 横浜市都筑区牛久保1丁目24 くさぶえのみち  
写真撮影年月:2018年 10月
紹介者:横浜市都筑区中川中央 MNさん


HP管理者追記:
 図鑑によればヒトツバタゴの実は黒く熟すとされていますが、熟す過程で一時、藍色を帯びることがあるようです。定点観察しているから、このような微妙な変化を楽しむことができるのですね。
[KK105],(2018-11)  表 題: 芸術的な実を付けるクサギ

コメント:
 生田緑地を散策していたらクサギが素晴らしい実を付けていました。この木は実を付けていないと気付かない地味な小高木ですが、星形の赤と黒丸を組み合わせた芸術的なその実には感心させられます。
 赤い実が星形に裂開して黒い種子が出てきたように見えますが、じつは赤い星形に見える部分は花の萼で、花が散っても萼が残り、赤色に変わって実を飾っているのです。
 この木は枝や葉を傷つけると嫌な臭いがするので、クサギと名付けられましたが、その名と芸術的な花とのギャップも見どころです。

樹 種: クサギ(臭木)
樹木の所在場所: 川崎市多摩区枡形 生田緑地  
写真撮影年月:2018年10月
紹介者:神奈川県横浜市都筑区 中村
[KK104],(2018-10)  表 題: エノキの洞から彼岸花

コメント:
 横浜の元町公園を散策していたら、エノキの洞(うろ)の中から鮮やかな彼岸花が顔を出しているのに出会い、思わず写真に収めました。樹木の洞やくぼみに他の植物が着生しているのは時々見かけますが、彼岸花が着生し見事に花を咲かせているのは初めて見ました。
 彼岸花は一般に球根で増殖しますから、これは誰かが洞に球根を植えたか投げ込んだか、いずれにしろ人手が加わっているでしょうが、1+1が3以上の効果が表れており中々良い着想です。

樹 種: エノキ(榎)
樹木の所在場所:  横浜市中区元町1-77-4 元町公園  
写真撮影年月:2018年9月
紹介者:神奈川県横浜市都筑区 中村
[KK103],(2018-10) 表 題: 縄のように撚り合わさったカズラ

コメント:
 造林の手入れをしていたら写真のように、3本のカズラ(葛)が縄の様に撚り合わさり木に巻き付いているのを発見しました。カズラは強靭で一本でも中々切れませんが、3本も撚り合わさっていれば無敵でしょう。このカズラは毛利元就の3本の矢の逸話を知っているのでしょう。

樹 種: カズラ(葛)
樹木の所在場所: 島根県邑智郡川本町三原
写真撮影年月:2018年 7月
紹介者:島根県邑智郡川本町 樹太郎さん
  [KK102],(2018-9) 表 題: 里山のご神木
コメント:
 比叡山の琵琶湖側中腹の標高300mあたりに住宅地が広がっています。住民十数名が里山倶楽部を作り、住宅地から 下りてゆく 斜面を“里山”と呼んでいろいろ活動しています。川まで下りる散策道も開削しました。その道沿いに大きなカシの樹が2本あります。写真右側の手前の樹は高さ20mくらい、その奥の枠で囲ってある樹が写真左側です。3本立ちになっていてなかなか見事な樹です。里山仲間の間では、この樹に注連縄をつけて“ご神木”にしようとか、手前と奥のカシの間に注連縄を張ろうとか、古い集落から神社をもらって来ようとか、いろいろ騒がしいのですが、まあ今のところお話だけです。

樹 種: カシの類(葉が高い所にあって、詳しい樹種は不明!)
樹木の所在場所: 大津市比叡平

写真撮影年月: 2018年 7月
紹介者: 大津市比叡平
 更家さん
 [KK101],(2018-9)  表 題: アメリカデイゴとサルスベリの共演

コメント:
 散歩コース上にアメリカデイゴの大木があり、7月中旬になり花が咲き始めました。その近くにサルスベリの木もありますので、両方の花を一枚の写真に収めたいとチャンスを伺っていました。アメリカデイゴは南米ブラジル原産、サルスベリは中国南部原産ですから、遠い異国の花を結びつけて一枚の写真に収めるのも一興ではないでしょうか。
 8月上旬になり両方の花が咲きましたが、いざ両方の花を一枚の写真に収めようとすると中々良いカメラアングルが見つかりません。散々苦労してようやく左の写真を撮ることができました。写真としての出来栄えは50点以下ですが、アメリカデイゴとサルスベリの両方の花が写っていることでお許しください。

樹 種: アメリカデイゴ(亜米利加梯梧)、サルスベリ(百日紅)
樹木の所在場所: 横浜市都筑区中川八丁目  
写真撮影年月:2018年8月
紹介者:神奈川県横浜市都筑区 中村

終わり